魚のハーブ「ディル」
ディルは甘みのあるさわやかな香りで、羽のような形で細くてやわらかく、魚介類との相性が良いことから、魚のハーブと呼ばれています。欧米では伝統的によく使われるハーブで、サラダ・スープ・マリネなどの他、刻んでヨーグルト・マヨネーズ・クリームチーズ・バターに混ぜ込んたり、ケーキ作りにも使われる万能ハーブです。
ディル
科名 | セリ科イノンド属 |
学名 | Anethum graveolens |
英名 | Dill |
和名 | イノンド |
原産地 | 地中海沿岸~西アジア |
dillは古代ノルウェー語のdillaが語源でなだめるという意味です。鎮静作用があるとされ、昔から赤ちゃんの夜泣きをなだめていたとのこと。和名のイノンドは、スペイン語のeneldo(エネルド)から転じたものです。日本には江戸時代に伝来しました。
栽培
当農園では、毎年ディルを栽培しています。セリ科の特性で真夏の暑さには弱いので、9月頃に播種して12月頃~5月頃まで収穫できます。
ディルの収穫 動画
購入
大塚農園
ディルは秋から春のハーブです
夏は出品していません
ディルの花
5月頃から徐々に花が咲き始めます。ディルの花はとてもキレイで傘を開いたような、打ち上げ花火のような、立体的で見ごたえがあります。50~100㎝程の高さになり、ガーデニングや切り花にもおすすめです!もちろん食べられます。トッピングやスープの浮き実に!
料理
ディルといえばサーモンのカルパッチョを思い浮かべる人が多いと思いますが、ポテトサラダ・スープの他、ビネガーやオイル漬け、刻んでヨーグルト・マヨネーズ・クリームチーズ・バターに混ぜ込んたり、ケーキ作りにも使われます。
手巻き寿司にもサーモンと合いますね。それもそのはず、ハーブビネガーとして使われるディルですから、お酢との相性はバッチリ!そしてサーモンといえばディル。
意外なところでは天ぷら。コレまた美味。
魚のハーブといわれていますが、実は肉料理とも相性がいいんです!
天ぷらも絶品です!
効能
ディルにはカルボン・リモネン・フェランドリン・ベルガプテン・ジラピオールなどが含まれ、鎮静効果がある他、消化促進・口臭予防・駆風・不眠症改善などの効果が期待できます。又、しゃっくりを止める効果あるとされ古代から使用されてきました。ディルの種は、漢方では時蘿(じら)、時蘿子(じらし)という生薬名があります。
まとめ
ディルは古代ヨーロッパ各地、アフリカ、西アジアまで広く栽培され、現代まで利用されてきました。日本に入ってきたのは江戸時代です。我々日本人は、野菜を多く食べる民族だと思い込みがちですが、ヨーロッパの野菜やハーブの歴史を見ると思い込みに過ぎないことがわかります。普段食している野菜のほとんどが海外原産であることがその所以です。そして、スーパーでは売られていないのが現状です。直売所やネットショップで出品されていることがありますので、西洋野菜、ハーブを積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。料理の幅がグッと広がります。